天地明察 渋川春海
ロードショー
みにいきます
歴史秘話ヒストリアはNHKの歴史番組
録画設定して残している番組の一つ
去年の10月に、新撰組の近藤さんの書が新たにみつかったことは記憶に新しく、
それもきっちり特集してくれました
好きな番組です
今年が天文ゴールデンイヤーと言われる年にあたるため
日本人が日本人のためにつくった初の暦、ということで取り上げたのでしょうが、
天地明察の登場人物、渋川晴海について特集しておりました
もちろん、NHKですので、映画の番宣といった名目でなく
国営放送で特別に宣伝をするということはありませんので
上記の天文の珍しい現象があつまる時代としてとりあげたのだと思います
史実ですので、
ネタバレもなにもないと思うのです
が
もしも
天地明察をみに行こうと考えていて
ストーリーを知りたくないなあという場合、
史実を書くんでご注意くだされ
日本がはじめて国家単位で宇宙に目をむけたのは天武天皇
つまり飛鳥時代
日本書紀や古事記に記されている、初めての天文観測台といえる
「占星台」というものを設置せよ、と命じたのが天武天皇です
この占星台跡は奈良県飛鳥村にあります
キトラ古墳には天空が描かれた東アジアで最も古い天文図もあります
この天の動きが地上に暮らす人々の心を動かす
日食や月食は、わからないからこそ畏怖の対象であったのですね
現代で日食や月食を恐れる人はほとんどいないですから
それは仕組みがわかっているからです
古くは邪馬台国の卑弥呼が亡くなった時にも日食がおこったと記されています
それを不吉な兆候ととらえて人々が怖れるのは仕方がないことです
日本書紀にオーロラのことが記されているので、
昔は奈良県でもオーロラがみえたんでしょうね
北海道もたまーーに現代でもオーロラみえますよ
北極圏なんで
ちなみに
昔は日食月食は、政治に悪いことがあるときに天から警告されていると思われたそうですよ
そして、上にたつものはそのメッセージを真摯に受け止め、よい政治をしようと思った
現代の政治家もみならったらいいじゃない
おそらく映画にも出てくると思われるのですが、
天武天皇が国をあげて天体観測にのりだした、という歴史的経緯から
朝廷、公家がその天体に関する利権などを持っているわけですよ
映画でもここの衝突があると思われる
しかし
天文学に明るい人は必ずしもその利権のあるところに存在しない
日本で初めて日本固有のカレンダーを作った人
それが渋川春海で天地明察の主人公、別名:安井算哲さん
簡単にいうと、
日本では当時、太陰暦をもとにした暦を使っていた
→だんだん日にちがずれてきた
→もう前の暦は信用できねえ
→勝手に好きなの使うし
→ゆえに日本では10種類くらいの暦が地域別にあった
→あるとき朝廷から幕府に呼び出しがかかる
→はいはい、6月10日までにいけばいいのね(幕府の暦)
→遅れるとは何事だ!(京都御所の暦)
→うっそ、ちゃんと10日に着くようにきたし!
こんなことが起こって、
幕府も、こりゃ暦を統一せにゃならん、と思ったですよ
そのときに命を受けたのが渋川春海で、
→わたしの用意した暦を使ってください、わたしいい仕事、できます
→うむうむ…じゃあ当たるかどうか試してみようか
→確かに当たるね君の予想…って5回目の観測、日食、外れたじゃねーかよ!
→そんなわけない!そんなわけない!どうしてこうなった
ここから渋川さんは8年も研究と観測を重ねるのです
そして気づく
俺が参考にしてた暦は中国のもの(受持歴)
そうだ、地球は丸いんだ!
だから中国からはみえてもここからはみえないことって、あるんだ
ンパァー!→何かが拓ける音
ということがあって
彼はとうとう日本で初めての正確な暦を完成するに至ったのです
その苦悩や人間関係や
情熱やいろんなことが
膨らんで情緒豊かに描かれているのでしょうね映画
楽しみだな~
そうそう
映画でやるかどうかわかりませんが
渋川さんの作成した暦には
日本人の手でつくったからこその独自な部分があります
それは季節を表す節目の言葉です
季節の移り変わりを示す言葉は、中国のものをそのまま使うと日本にそぐわない
中国では本格的な冬の初めを虎が交尾を始める季節として「虎始交」と記されてますが、
日本の風土にそぐわないのでこれを「熊肇穴」としてます
クマが冬眠しだす頃、としたわけですね
だって日本に虎いねーし
新たに書き加えたものとしては「八十八夜」など
初夏の茶摘みの季節
さらに秋の始まりは、台風がやってくる「二百十日」
日本人特有の感覚
こういった豊かな季節感、情緒を思わせる言葉は、この暦から発信され
いまでも使われ、俳句の季語にもなっているほど日本人に馴染んでいますね
| 漫画・アニメ・TV・特撮 | 07:21 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑