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外科室

泉 鏡花

『外科室』は彼の小説で一番読み返す作品である
もう何度読んだかわからない

「理解」しようなどと思わぬがいい
感じるところを撫でられて悶えるかどうかだけだ

わたしが彼の作品を初めて読んだのは『高野聖』だった
これを学校に提出する感想文の題材に選んだ
読んで考えて、感想を書いてるうちに
愚かしいことをやっているな…と思いそこで止まってしまった
学校でならう国語もずっとそう思いつづけてきたところがある
誰かの解釈に答えがある
学校の正解が
わたしの正解ではない
国語の成績は悪くなかったが答えにギャップのあるときは
わたしの正解じゃない答えに沿うとき、
何かに屈している気持ちになる

大人になる…ということはわたしにとっての解放
外科室は
直接的な描写はないがわたしにとってこれほどエロスを感じる小説もない

理解など
しようと思わぬがいい
感じるかどうかだけ

これを共有できない者とは
わたしは
コリーダすることは不可能だろう
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