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2011.09.13 Tue

「ギムレットには早すぎる」
レイモンド・チャンドラーの『長いお別れ』の中で使われるセリフ
最初に大泉洋扮する探偵が、Barでこのギムレットを注文する
おお~…
私立探偵ハードボイルドを意識している
そんな小さなとっかかりで
グイっと前のめりになる
ちなみに違うシーンで次に注文したのはマルガリータ
えーメキシコの恋人が死んだんだよね
確か狩りをしてて流れ弾にあたって
そんな思い出から、
残された恋人が作った亡き恋人を想うカクテル
後半効いてくるよ~
私立探偵である大泉洋←名前がなかったような
そして運転手兼護衛兼寝る係の相棒に松田龍平扮する高田
札幌ススキノのBar「KELLER OHATA」を拠点に、
携帯を持たないこの探偵は事件に奔走する
これ
シリーズ化しないかなあ
今回の話は導入で、
高田との関係や
Barを拠点にした理由
匂わせて明かされてないことがある
でも中途半端とは感じない
シリーズの一部分を切り取った感じだ
大泉さんに関しては、
まああれでしょ
北海道のスーパースターなんで^^
いろんなやらしい先入観でみることもあるんですけど
彼は実際すかし癖はあっても勉強家で真面目で気ぃ使いな一面もあったり
けど~
だから~
これはハマり役ではないだろうか
この感じ
わたしは心地よかった
話しの流れも間延びせずみていた
まだ知りたい
脇がいいので脇の話も知りたい
やっぱり的なヤクザ役の松重豊
バイ(両刀使い)の敏腕記者が田口トモロヲ
この辺の掛け合いも好き
好み
特に田口トモロヲはさ、
松田龍平と、映画「御法度」で絡んでて、
三千世界のカラスを殺し~文字通り組んず解れつ絡み合ってて、
衆道を極めちゃってんだよね
いや~嫉妬の顔と衆道やらせたらこの人はすごいハマる
ところどころ出てくる探偵のちょっとキザな独白
熱さ←たまにああ洋ちゃん…!ちょっとコナレテない!って思ったが
合うんだな合う
主義に凝り固まればソビエトも地図から消える、という揶揄の仕方とか、
魂のもっとも痛々しいところに噛みついてくる、萩原朔太郎の散文「宿醉の朝に」を引用して気持ちを表現するなど
小物や小ネタにちょいちょいとつつかれる
だからつまり好みってこと
最近、邦画やドラマでこういうタイプの創りはちょっと見かけないな
少しキザでハードボイルドで海千山千系
自分もそんなに観てないから知らんだけかもあったら教えて
キザって決して悪い意味じゃない
もっと遊び心をいれて
北のルパンくらいになってほしいね
キザでかっこいい←いまは「かっこいい」までいってない
いちいち発進するときにバックファイヤーかます車も素敵よ
ただあれで冬の北海道を乗り切れるのかね?ははは
でも期待満々
シリーズ化したらいい感じになると思うなあ
して
ススキノ探偵シリーズ
まず、地元ということもあってこれも楽しい
わたしは札幌のススキノ近くに住んでたんですよ~
街並みをみてニシシとなるし
あと雪景色だね
最近じゃ僕のエリ200歳の少女か若しくはそれ以上の雪景色
もう勘弁してって感じの雪原
北海道なんて半年近く雪があるからね
しびれるわ
ほんとに痺れて歯の根が合わんくなるっちゅーねん
大泉さんも勝手知ったる札幌ということで、
この役の中の私立探偵の「顔」な部分がsoマッチだった
現段階ではもうちょっと足りないの
もう少し知りたい
今回のお話は、ハッピーエンドではないのです
そして話の先もわかるのですが、
隠しておいて種明かしでびっくりさせてやろうという創りでもなかったのです
最後はビターなテイストが漂います
でも甘いだけが美味しいモノじゃない
苦みが旨いと感じさせることができる作品になってゆけるんじゃないか…
という期待を込めて、シリーズ化してほしいです
切な苦くとも
後味が悪くなくって
心地よかった
わたしはウィスキーをあまり嗜みませんが
美味しいウィスキーに出会ったなら
また飲みたいな…って思う様な
そんな後味でした
はい、おマケ
※ネタバレ含みます
・孤高のメスに出ていい味出してたおかちゃんがここでもいい味だしてマス
・いい映画みろよ
・ススキノ治安わりーなw
・松田龍平が演じる相棒の高田は探偵がものすごくボッコボコになってからしか助けにこない
・吉高由里子あれだけかい
・番宣で、はなたれナックスに公開直前の宣伝のため松田龍平と大泉洋がゲスト出演していたが、だいたい大泉洋はレギュラーじゃん。そして松田龍平はほとんどしゃべりませんでした!更に、あんな北海道でしかやってない深夜番組に出ても宣伝にならないんじゃないの?番組観てる人はもともとこの映画を観に行きそうな層だ。この出演に関しては宣伝する気ないよね
・マリー・アントワネットよりはデュ・バリュー夫人…と思いきや、実は大石内蔵助良雄であった
・時計をとめて二人のために素敵な恋の中で…←劇中に出てくる歌手のマキちゃん(カルメン・マキ)が歌う唄
これが小物と相まって効いてる
・SFAガバがベースだとしたら装弾数23+1、UCなら19+1…むむ…もっかい確認したい…
・細かいところにこだわるとこ好き
・わたしもマトンとラムならラムだっちゃ!
※ 質問があったので追記
最初にギムレットで次がマルガリータという部分が最後のどこに効いているのか
はっきり書かなかったため、モヤモヤっとなったそうですみません
ものすごくネタバレですが、補足します
モロなので、映画未観賞な方、ネタバレ嫌いな方、
ここにモヤっとしなかった方は読まないでくださいまず、ギムレット
これは本文中に挙げたとおり、「長いお別れ」で有名なカクテル
シチュとして私立探偵のフィリップ・マーロウは妻を殺した夫のテリーに
「ギムレットには早い」と言われます(何故「早い」かについては「長いお別れ」での話になるのでまた今度)
マーロウは、テリーが妻を殺したとはまったく思っていなかった
でも結局、彼(テリー)は妻殺しの犯人だったわけです
この映画「探偵はBARにいる」でも、小雪扮するさおりは、
最初は悲劇の未亡人でしたが、途中から夫殺しの容疑をかけられます
そういった意味で、ギムレット
更に、次はマルガリータ
マルガリータというカクテルは、
不慮の事故で恋人を失って残された片割れ(ここでは男性)が
亡くした恋人の面影を追い求めて作った哀しい思い出のあるカクテルという謂れがあります
つまり、「探偵はBARにいる」に当てはめると、容疑をかけられたさおりは実は亡き夫を想い行動していた…
………
というわけです
ストーリーのラストにほぼ触れまくるため、モヤっと表現しました
失礼しました
…と推測するにヒントがちりばめられているなという話
誰が何をどういうつもりでやっているのかという謎については、
ヒントなくても当たりそうなクイズだったんですけど
小物にも凝って意味を込めるところがとても好みに合うと思った次第です
ここに意味がこもっている、と思った理由
Barを拠点にしていることから作者さんはカクテルに詳しい方でこだわりがあるのではないか
それと、ほかのお酒を飲んでいるシーンも多々あったのですが特に名前を出さなかったのに、
ギムレットとマルガリータだけは名前を出しているところです
これについては公式見解ではなく、観る側の深読みであります
しかし、深読みできるその作風が好きです
ほかにもいろいろ遊び心がある表現があって
言葉や揶揄、小物に凝る作品ベースではないかと思いました
2011.0913.1920 追記おわり
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なんか懐かしい昭和の香りがしますね。 場末のバー、気の置けない相棒、依頼の電話、
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11年/日本/125分/犯罪ミステリー・サスペンス/PG12/劇場公開
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出演:
◆大泉洋…探偵<俺>
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「札幌ススキノのとあるBARを拠点にしている探偵、ある日BARにコンドウキョウコという女性
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何かあったら
電話してくれ。
上映時間 125分
製作国 日本
初公開年月 2011/09/10
ジャンル ミステリー/サスペンス/犯罪
映倫 PG12
【解説】
札幌在住の作家・東直己の“ススキノ探...
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東直己氏の代表作〈ススキノ探偵〉シリーズを、北海道出身である大泉洋を主演に迎えて映画化。アジア最北の大歓楽街、札幌・ススキノを、探偵が駆ける!
バーにかかってきた電話 ...
| 闘争と逃走の道程 | 2011/09/13 22:09 |
映画「探偵はBARにいる」オリジナルサウンドトラック名無しの探偵を演じる大泉洋がハマリ役。ススキノを舞台に、コミカルな味を加味して描くハード・ボイルドの快作だ。札幌の歓楽 ...
| 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評 | 2011/09/13 21:51 |
【映画】探偵はBARにいる
東直己の小説「バーにかかってきた電話」原作。
「相棒」シリーズの橋本一が監督。
【あらすじ】
行きつけの札幌・ススキノのバーにいた探偵(大泉洋
| B級生活 ゲームやら映画やらD-POPやら | 2011/09/13 21:25 |
東直己の小説「ススキノ探偵シリーズ」の第2作「バーにかかってきた電話」が原作。ちなみに、「探偵はBARにいる」と言うのは第1作のタイトル。
「ススキノ探偵シリーズ」と言う事な
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札幌・ススキノのバー「ケラー・オオハタ」で依頼の電話を待つ探偵(大泉洋)は
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| 真紅のthinkingdays | 2011/09/13 20:04 |
まぁ、とにかく、
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ベタな展開で(^_^;)
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| よくばりアンテナ | 2011/09/13 19:33 |
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札幌のススキノでグータラな男・高田を相棒に探偵稼業を営む“俺”。携帯電話を持たな
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試写会で見ました。タイトルがストーリーをすべて語っていますね。BARに掛かってく
| うろうろ日記 | 2011/09/13 07:23 |
ものすごくボッコボコになってからしか助けにこないっての
なんか笑ってしまいます。
とても気になる作品。
個人的なことですが
気になっても身体の都合でなかなか即座に映画館に行けないわたくしとしては
このレビューを読んで
ふむふむほほ~~う
>最後はビターなテイストが漂います
でも甘いだけが美味しいモノじゃない
ここで観たい度が更にUPしました。
なるほど~~~
いやあ
そそられます。
| kazoo | 2011/09/13 13:09 | URL |