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パンドラの匣

やっとるか

やっとるぞ


太宰生誕100年記念
小説の映画化

わたしは太宰の小説をおおよそ出版されているものはすべて読んでいる
ファンではない

太宰についてはこちら
「我思うゆえに 太宰治 1 」
「我思うゆえに 太宰治 2 」
「我思うゆえに 太宰治 3 」

なぜここまで気になるかというと、彼がとても興味深い人物だと感じるからだ
ひとつふたつ
彼の小説を読んでも感じなかったのだが、
通して網羅してみると感じたことがある

それは
彼にはポリシーがない
信念が感じられない

ちょっと驚く
通してみればみるほど
一貫性がないのだ
さながら彼は時代時代にあらわれる
その世相を写し取った鏡のようで反射している
それは「我思うゆえに太宰治」の中でも触れているのだが、
彼は無頼派と呼ばれながらもいつでも寝返ることのできる態勢だ
これについて志賀直哉がとても面白いことを言っている
そのときの文豪たちが、太宰をどのように苦々しく思っていたかという
当時の状況が思い浮かぶ

>どだい、この作家などは、思索が粗雑だし、教養はなし、ただ乱暴なだけで、
>そうして己れひとり得意でたまらず、
>文壇の片隅にいて、一部の物好きのひとから愛されるくらいが関の山であるのに、
>いつの間にやら、ひさしを借りて、
>図々しくも母屋に乗り込み、何やら巨匠のような構えをつくって来たのだから失笑せざるを得ない。

とても的を射てるのでは
…と思うのは、太宰は多数の他の文豪と、もめたエピソードが多く残っている人
特筆すべきは三島由紀夫なんだけど、話がそれていくので割愛して
とにかく、いろんな人に痕を残す人だなあという印象なんである
しかも、真剣に向き合った痕じゃない
自分かわいそう感、俺できちゃう感、鬱だ死にたい感、
いろんなものをバラバラに一貫性なく醸し出す雰囲気にやられるのだ
パープルヘイズのように無差別に

そして、太宰側のことだけじゃなく
当時、文壇の大家であった志賀がここまで言うということは
それだけ世間に注目され、人気があったのではと推測する
芥川と違う意味で時代の寵児
彼の世間のうけ
そう、受けがいい
ポリシーはないが小説はおもしろい
いや、ポリシーがないから面白いのかもしれない
好きにはなれないが面白いのだ

志賀は
失笑せざる得ないまで言うのならばなぜ構うのか
見過ごさないのか
それは見過ごせない人だったのじゃないか
志賀は才能ある若い芽をなんでもかんでも潰したいって人ではない
小林多喜二などに対しては、ただ一度あっただけなのに礼を尽くしている
関連記事→「建設的って 」
でも太宰は目の上のタンコブ的にウザったかったのだろうと思う
志賀だけではない
こんなエピソード
もっといろんな人との酷いものがたくさんある

だから面白い
太宰は本当に面白い

そしてこのポリシーのなさが時代を超えて受け入れられる要因ではないかと感じる
他の人の感じ方は知らない
わたしはそう感じる

今現在、
志賀直哉と太宰治
知名度は太宰のほうが高いのではないだろうか
志賀があの世で歯噛みしているんでないか


前置きここまで
こっから本題


その、太宰の小説の中で、比較的明るい内容の小説
パンドラの匣
記事冒頭にある言葉
やっとるか
やっとるぞ
このやりとりが耳についてディラン効果でグルグルだ

停滞、厭世、自堕落が代名詞のように思われる太宰の小説も
実はポップだったり爽やかだったりするものがある

パンドラの匣はそのひとつ

主人公の気持ちの変化、大人への移り変わりを見事に表現するビルドゥングスロマン
そして主人公の(利助/→ひばりと呼ばれている)を、
染谷将太という若手俳優が演じている
これが実にいい
説明するのが難しい
ガツガツのわかりやすい青春ものではないが
確かにレトロ感漂う青春ロマネスクだ

タイトル
パンドラの匣
つまり
パンドラの匣には
最後に何が残るのかってこと


わたしは「ヴィヨンの妻」より「人間失格」より
これぞ太宰だ!と思った太宰映画だった
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