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ヒミズ 【映画】

染谷将太くん
彼の演技がみたくて観に行った作品

原作と大きく変わっている点は2点
・ラスト
・311の震災を絡めている

その他にも主人公の親が残した借金を肩代わりする人間が
同級生男子から被災者の年配男性になっているなどある
しかし大きな改変は上記の2点


主人公の言葉を借りて言うなら、
屑みたいな父親と屑みたいな母親の間にたまたま生まれた人間
その環境は選ぶことができない
選択の余地がない
彼は普通に暮らしたいと思っている
普通が一番
ただぼんやりと生きて普通を手に入れる人間には普通がなんたるか実感できないのだろう
俺は決して屑みたいな人間にはならない
人に迷惑をかけない
そう思いながら暮らしていた主人公は、
どんなに普通を装っていても引き戻される
闇をみつめるときはその闇にもみつめられている

これをみて何を受け取るかというと、わたしは諦念だったんです
原作を読んだときは諦念

映画はラストが変わっているというので、どのように変わっているか興味があった
確かに変わっていました
それはどん底の状態の彼に少し希望がみえるかのような
生きてゆこうとするラスト

でもわたしはその希望が
他人を安心させるがための希望に思える
好きな人、大切な人、知り合い程度の人、テレビの中の人
なんらかの形で心が関わっている人
そんな人が大変な状況になって、精神的にも追い詰められ、闇に向かっていったとき
死にたいと思っていた時
それでもそこから希望をみつけたら周りが安心する
でもその希望は心底感じた希望だろうか
闇ばかり見つめている人をみていると不安になる
その人が心の底は違うかも知れないのに
本当の気持ちを隠して希望をみせると、とりあえず周りは安心する
心の底は晴れないままに
希望がみえたように感じた後の、死を選ぶ結末
それが原作だった
それこそが原作のラストだった


今回の作品は震災が絡めてあったので、少し重ねて思ったことがある
大事な人の安否を一刻もはやく知りたいのは誰でも同じであろうと思う
でもそのときすぐに安否を確かめたいのは自分のためだ
そのとき、震災に遭っている人は連絡などが困難な状態が慮られる
被災した本人はもっともっと大変な状況の中、周りを安心させるため「大丈夫だ」と言う
それは生死においてだろう
大丈夫という言葉は大丈夫じゃない時も使われる

映画の結末は、闇を見続ける人間をみることが嫌な人のために用意した希望
わたしはそのように感じた

人を助けたい
どの程度?
どれくらい踏み込んで?
何人を助けられるか
一生つきあう覚悟で
どんなにどん底にいっても引き上げる覚悟で
ただ見るのが辛いから一時的に言葉をかけて
助けたつもりになって
その人間の結末は?
いつまで関わるの?
関われるの?
病気をしても金銭的に困っても?
もっと大事な人ができても?優先できるの?
途中で投げ出さない?
忘れない?
自分の存在を、いつか
鬱陶しいと思わないか
いつか後悔しないか助けたことを

そいうことをこの原作の物語から感じたのだけれど
それでも届かなかった虚しさも


映画は最後に、(一応の)希望を持ってきた
わたしは、
あれは主人公の彼を助けるための希望なんだろうか
周りのための希望なんじゃないか、と感じた


気分はとにかく明るくならない
こういうことが
世の中には存在する
在るってことだけがつきつけられる


作中で、
おまえは病気なんだよ
と言った、知り合い程度のほぼ他人がいた

わたしにはこれが一番上を向ける言葉に思えた

主人公の中学生、住田
彼が一番怖れ、囚われていたのは「血」だ
屑のような父親の子だから
屑のような母親の子だから
自分もそうなってしまうのか
いや、俺はそんなことには決してならない
それでも囚われていたのが「血」

そこを、ほとんど他人が客観的にこう言う
「いいことをおしえてやろう、おまえはな、病気なんだよ」

この状態は「血」のせいではなく、病気のせいだ、と言うのだ
ここに彼が救われる鍵がある、とわたしは思っていた
そして、届かなかった原作

原作にも茶沢さんと住田くんの心のふれあいがある
その直後に住田は死を選ぶ

なぜかというと…
愛するものは、ときに嘘をつくからだ
客観的に物事をみないからだ
裁判で偽証しても罪に問われないように、
身内というものは本来、その人の味方でいいのだ
だからできようができまいが、できると言ったり、
大丈夫じゃないのに、大丈夫だと言ったりするときがある
希望を語る

大丈夫だよ、お父さんとお母さんみたいにはならないよ

しかしそれは希望(hope)でなく希望(wish)だ
wishを信じられるのなら
届いたのかも

住田は
血のせいで、愛する(かもしれない)人に余波が及ぶのを怖れたと思う

だから愛するものの言葉だけでは救えないときがあるんだね


そういう観点で、
知り合い程度のほぼ他人が言った「おまえは病気なんだよ」が
救いの言葉にわたしには感じられたわけ


それでもなにも届かない時がある
こちらの覚悟を見透かすように


いい人と思われたくない
適当な言葉をかけたくない
ただ、最後まで付き合える人間になりたい

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| 映画 | 12:03 | comments:4 | trackbacks:8 | TOP↑

COMMENT

映画のラストはそういう風になったのですね。

原作の方、読み返すときは次の日が休日じゃないと読みたくない位
重いよううう(ノ◇≦。)となってたので
少し希望が見えるラストというのもちょっと見てみたいかもしれません。
でもこれはたしかに主人公を見てる人が軽くなるためかもしれませんね。

私は前に連載版とコミックス版でラストが違うときいて
ググってみたらどちらも重いままで
なんとまあ…となってました。


最後までつきあう
これがいかに難しいか、歳をとるごとにより実感します。
だからこそそれが何気なくとも愛情だという事もわかるようになってきました。
そういう相手がいることも、うれしいものですね。

| M | 2012/03/03 23:29 | URL |

けぃこの覚悟をみろぉー
けぃこネ、漫画も映画も知らなぃ。。
でもぷサンの言いたいことわかるョ

| けぃこ | 2012/03/04 17:03 | URL | >> EDIT

Mさん

変身遅くなりすみません
いや返信


> 映画のラストはそういう風になったのですね。
>
> 原作の方、読み返すときは次の日が休日じゃないと読みたくない位
> 重いよううう(ノ◇≦。)となってたので

ですねー
読み返すのにパワーが要るタイプの本ですね


> 少し希望が見えるラストというのもちょっと見てみたいかもしれません。

原作を読んでいるMさんがみたらどんな感想だろうな
わたしは、あの届かない具合が
うわ…と
思ったんだよ
テレプシコーラ読んだことありましたっけ?山岸涼子さんの
あれもものすごくリアルな鬱具合なんですよね
ヒミズと違って、
おうちが普通であるところや、愛があふれる対象であるから余計に鬱

でも何をしても届かない状態がある
というあたりが、ヒミズ原作のある種の真髄で、
それが病気という状態だ、と
ここにまだ救いがあるような気がしたんだよね
お前は病気なんだよって部分
それでも結局届かなかった話なんだけどね
映画では届いたようです


> でもこれはたしかに主人公を見てる人が軽くなるためかもしれませんね。

だからよけいにわたしはそう感じてしまったのかも
Mさんならどう感じるかなあ…


> 最後までつきあう
> これがいかに難しいか、歳をとるごとにより実感します。

これは人間だけじゃなくて
犬や猫や家畜や
そういうものもそうで…ってことを
より強く震災から考え出した人もいると思う
この映画に震災を絡めたのはね、
時期的なこともあったのだろうけど
わたしは否定派
感想書くかどうかわからないけども、
ロックわんこの島の方がその辺は深く踏み入っていると思う(これは三宅島噴火の話)
被災者の気持ち、被災者に対する安全な位置から物事を見る側の気持ち、被災者のその後
ここに深く踏み入ってたと思うね

でもヒミズ映画だと、震災はイメージ映像的に使っている部分もあり、
絡め方にとってつけた感を受けた
その苦しみはこれに比べれば的なことを押されてる気がして
なのにラストに希望
なんだかその希望に光が見える気がしなかった


> だからこそそれが何気なくとも愛情だという事もわかるようになってきました。
> そういう相手がいることも、うれしいものですね。

そうですね
くだらなくて笑えるメール届いた
なぜか涙止まらない~ああありがと~

生きようと思うのも
死にたいと思うのも
ほんの小さなひっかかりやきっかけだったり
することもある
ひっかかりを多く
小さな心残りをなるべく多く
くだらないことを話せる人がいること
闇がそこを凌駕しないこと
そんな人がいることは嬉しいことです
そこに拠りすぎても不安定だなと思う時もある
その人がいなくなってしまった場合ね

だから明日また美味しいパンを食べたいでもいいよ
そんな小さな心残りがあるといい

| おくやぷ | 2012/03/10 15:24 | URL | >> EDIT

けいこちゃん

> けぃこの覚悟をみろぉー

みたみたw

みえる、みえるぞぉおおおーーー
どうですかぷさんの偽ムスカ


> けぃこネ、漫画も映画も知らなぃ。。
> でもぷサンの言いたいことわかるョ

きみはディオ様だからな!
なんでもお見通しだろうよw

| おくやぷ | 2012/03/10 15:26 | URL | >> EDIT















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