as soon as

<< PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>

>> EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

>> EDIT

荒涼たる帰宅

あんなに帰りたがつてゐる自分の内へ
智恵子は死んでかへつて来た。

十月の深夜のがらんどうなアトリエの
小さな隅の埃(ほこり)を払つてきれいに浄め、
私は智恵子をそつと置く。

この一個の動かない人体の前に
私はいつまでも立ちつくす。

人は屏風(びようぶ)をさかさにする。
人は燭(しよく)をともし香をたく。
人は智恵子に化粧する。
さうして事がひとりでに運ぶ。
  
夜が明けたり日がくれたりして
そこら中がにぎやかになり、
家の中は花にうづまり、
何処(どこ)かの葬式のやうになり、
いつのまにか智恵子が居なくなる。

私は誰も居ない暗いアトリエにただ立つてゐる。
外は名月といふ月夜らしい。


高村光太郎






高村のように愛されるには智恵子の器が要る

ちえここそが彼の理想を映し出せる器だった

読み返すたび、読み返すたび、深く思うようになる

高村の愛は独りよがりだ

そして強い

関連記事
スポンサーサイト

| 小説 | 15:20 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント:

TRACKBACK URL

http://okuyapu.blog.fc2.com/tb.php/379-dbc6745c

TRACKBACK

<< PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。